邪気を払う蛇体 間々田のじゃがまいた

妖怪に会える地

2017年8月  

 来訪場所:栃木県小山市 間々田八幡宮

子供の日の疫病退散祈願のお祭り

 じゃがまいたは、田植え時期の前に、蛇体に災厄を託して送る、

五穀豊穣や疫病退散を祈願するお祭りです。

起源は定かにはなっていないようですが、 釈迦誕生の時に、八大龍王(難陀<なんだ>、

跋難陀<ばつなんだ>、娑羯羅<しゃがら>、和修吉<わしゅうきつ>、徴叉迦<とくしゃか>、

阿那婆達多<あなばだつた>、摩那斯<まなし>、優鉢羅<うはつら>の8匹の龍)が龍水を降らせた

という故事にちなみ、ほどよい雨による農作物の豊かな実りを祈願する八大龍王信仰が間々田の地にも

伝わり、やがて村人たちは龍を模した蛇体を作り、これを御輿のようにかつぎ回って、

雨乞い・五穀豊穣・疫病退散を祈願するようになったとする説が今のところ有力だそうです。

七体の蛇体

 祭りには七体の蛇(じゃ)が登場しますが、これは祭りの実行委員が指導の下、

中学生が中心となって七つの町内それぞれでつくられるものです。祭りの中心は子供達のようで

(子供の日に開催されるのも関係あるのかも?)、間々田八幡宮に集合し、

宮司からお祓いを受けるのですが、子供達の姿が目立ちます。

水飲みの

間々田八幡宮での儀式が一際盛り上がるのが、弁天池で行われる水飲みの儀。

ここからは大人達が一体ずつ蛇ごと弁天池に入り、豪快に水しぶきを上げながら蛇に水を飲ませます。

初めての見学だと、ポジション取りが難しいです・・・。ほとんど木に隠れて見えませんでしたが、

歓声はかなりの盛り上がりでした。よく見える位置は、地元の方が早くから場所とりしているよう

でしたが、いい席はかなりの日差しなので、交代要員か根性が必要ですね。

この後、七体の蛇たちは、各町内に戻り、辻を練り歩きますが、その際玄関に招き入れると家内安全や、

疫病退散の祈願を受けることができ、その後担ぎ手に賽銭を渡すのが慣わしのようです。

祭りの最後は、学校の校庭などで蛇同士がもみ合い、大きくうねりながら舞い踊る「蛇もみ」が

行われます。

残念ながら時間の都合でそこまで見学することはできませんでしたが、

次回訪れた際は、ぜひ蛇もみまで見学したいですね。

コロナの影響で2020年は各地で様々な祭りが中止になり、じゃがまいたもHPに中止の案内が出ており、

寂しい限りですが、400年以上続く、大規模なお祭りですから、

来年は復活できるような環境になっていることを祈ります。

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